タイトルから、さらっとした軽めのお話なのかなと思っていたら、ズシンと重かった。
「ちょっと今から仕事やめてくる」
そのセリフが言えたらどれほど楽になれるか…
そう思いながら毎日働いている人が、今の世の中どれくらいいるのだろう。
「会社辞めるのと、死ぬのと、どっちが簡単?」
正常な心理状態なら、答えはわかりきっているはず。
でも、どうしようもなく疲れ切って、ふらっとそちらの方に向いてしまうのか…
駅のアナウンスやテレビのテロップで流れる、人身事故のニュース。
そのたびに、何とも言えない気持ちになる。
真面目な人ほど自分を追い込み、逃げてはいけないんだと思って頑張ってしまうのだと思う。
母親が電話で主人公に話した言葉に、胸が一杯になった。
もちろん食べて生きて行くためには働かなくてはいけないけれど、
環境を変えるだけで楽になれることもあるはずだし、
それは逃げることでも負けることでもないと思う。
これはお仕事の話だけれど、それに限ったことではなく、
生きていくって大変なことがたくさんあるし…
自分も物事を突き詰めて考えがちなので、
「まぁいっか」と肩の力を抜いてみることが大事だと改めて思った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
か行
- 感想投稿日 : 2018年3月15日
- 読了日 : 2017年10月
- 本棚登録日 : 2018年2月19日
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コメント 1件
koshoujiさんのコメント
2020/05/22