師弟関係にあった川端康成と三島由紀夫の往復書簡。二十歳の頃の三島由紀夫はとにかく文学への情熱に溢れていて川端康成に熱っぽく語っている。また関係が深まるにつれて三島は自分の悩みや愚痴すらも打ち明けていて、とても川端を信頼しているのが良く伝わってくる。次第に二人は家族ぐるみの付き合いへ発展していく過程も微笑ましい。書簡の最後の方になると、三島の自決を知っているだけに何だか悲しくなってしまう。川端康成のノーベル賞の推薦文を三島由は書いたものの、やはり川端が受賞したのはショックだったらしい(もう自分は受賞できないと悟ったため)。ノーベル賞を受賞した川端も最期はガス自殺を遂げてしまう。何ともやり切れない。また三島由紀夫と川端康成の作品を読みたくなりました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2022年8月19日
- 読了日 : 2022年8月19日
- 本棚登録日 : 2022年8月19日
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