GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代 三笠書房 電子書籍

  • 三笠書房 (2014年1月8日発売)
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「情けは人のためならず」
何となくそうだろうなと思っていた他者とのより良いギバーとしての関わり方を、さまざまな事例で裏づけ、まとめられている。
挿入されたエピソードも面白くて読みやすく、考えるきっかけを与えてくれる一冊。


### ギバーの特徴
・見返りなど関係なしに、相手のことを考え、真っ先に相手に与える
・時間に鷹揚で、寛容であること[与えたからといって、すぐに結果は出ない]
・他者が何を求めているかに注意を払う(⇄自分がどれだけ利益を得られるか)
・自分の取り分でなく、全体のパイを増やそうと考える[価値交換でなく、価値を生み出す]
・相手も自分も大切にできる◀︎意義をもって仕事することで達成できる
 ※仕事=誰かの役に立つこと
  趣味=自分の楽しみ
・人からアドバイスを求めることをいとわない[ただし、心から関心をもって]
 ※アドバイス求めるメリット
  ①情報得られる
  ②自分の身になってもらえる
  ③関係性が強まる
  ④ゴマすり効果
・自分から弱みを見せる▶︎信望を得られる
(有望だと認められている人がヘマすると好感度上がる)
・周りに貢献しているため感謝され、他者からの寛容さを得られる

### ギブ&テイクの欠点
・受け手側が操作されているように感じる
・助けてくれそうな人のみ与えるため、ネットワークが小さくなる[⇄ゆるい繋がりの広がりが貴重な価値を生む]
・自分から助けを求めることにギルティーを感じてしまう

### 実践したい具体的な行動・考え方
・他者の人生に"ちょっといいこと"を起こすことに注意とエネルギーを集中する
・「自分がその立場ならどう感じる?」ではなく、受け取る側がどう感じるかを想像する
・うまくいかない時は自分が責任を負い、うまくいっている時は他者を褒める▶︎心理的安全性
・同僚と会社を守ることを第一に考えるので、進んで失敗を認め、柔軟に意思決定する[⇄自分のメンツやプライドを保つことを第一とする]

### 印象的・共感した部分
・成功できるかは、他者の協力を得られるかにかかっている
・相手の可能性を信じ、伝え、手を差し伸べれば、相手はやる気が出て努力し、その可能性を発揮できる
・与える時はたいてい、相手に得をさせたい欲求と、自分も得をしたい欲求が複雑に混ざり合っている
・私たちは何かに帰属し、かつ、特異な存在になりたいと望んでいる
・アイデンティティを共有するグループに属する人に与えることは、コミュニティから贈り物を受け取っている気分になる(フリーサイクルの例より)
・ヘルパーズハイ:人の利益のために行動すると、脳の報酬中枢が活性化し、喜びや目的意識などの信号が送られること

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年7月26日
読了日 : 2023年7月26日
本棚登録日 : 2023年7月26日

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