2022年8月15日
- 怪談小説という名の小説怪談
- 澤村伊智
- 新潮社 / 2022年6月30日発売
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読み応え抜群で、全部が面白くて怖い怪奇短編集。それぞれ雰囲気も趣向も異なる良質なホラー・怪談に、ミステリ寄りのオチや仕掛けもあり、作者の手札の多さに驚く。「こうとげい」は特に好き。現代的な雰囲気と土俗的な雰囲気が合わさって、理不尽な怖さにぞわぞわ。
2022年7月28日
- 黒牢城 (角川書店単行本)
- 米澤穂信
- KADOKAWA / 2021年6月2日発売
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めっちゃ面白い。信長に反旗を翻した荒木村重。包囲され籠城を続けるも本当に援軍は来るのか。籠城中に起こる不穏な出来事は解決できるのか、地下牢の黒田官兵衛が頼みの綱となるのか。追い込まれていく焦燥感、どきどき感がすごい。なぜ、なぜ、なぜ、という人の心の動きの妙にぐっとくる歴史ミステリー。
2022年6月26日
- 小さな手 ホラー短編集4 (岩波少年文庫 627)
- 金原瑞人
- 岩波書店 / 2022年1月14日発売
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銘品揃い、素晴らしくよいです。名作中の名作『猿の手』『月明かりの道』は何度読んでも面白い。『ミリアム』の正体不明の鋭利なゾワっとする感覚。ラスト二篇『小さな手』『子どもたち』では、ほんわり、しんみりとした気分に。
最後に納められたキプリング作『子どもたち』は初読でしたが、なんとも不思議な余韻があります。郊外にドライブ中の主人公が出会う盲目の女性と、そのまわりの子どもたち。ものがなしく不可解で愛しくて。ま読み返しましたがやっぱりいいなこれは。すき。
2022年2月25日
- 怖い家
- エドガー・アラン・ポー、H・P・ラヴクラフト、シャーロット・P・ギルマン他
- エクスナレッジ / 2021年11月21日発売
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『幽霊屋敷』をテーマとする、英米古典中心の、なかなかに豪華なアンソロジー。有名作家・作品を押さえていて既読も多くなりますが、こういうテーマでまとまって読めるのは嬉しい。新訳なのも嬉しいです。かなり読みやすくて既読作品も新鮮。
ポー『アッシャー家の崩壊』は、こういう話だったっけと思い出したり。
ブラム・ストーカー『判事の家』は好きな作品ですがやっぱいいね。なんと不吉な話。
シャーロット・パーキンス・ギルマン『黄色い壁紙』はすごく怖いし、解釈を考えさせられる。医師である夫が、精神的に疲れた妻の療養のため、安静に過ごせる屋敷に引っ越すが、妻は決め付けられた家庭内役割や周りからの安静の強制に強く抑圧を感じている。そんな妻の手記として物語は語られるが、語り手が妙に惹きつけられる黄色い壁紙の不気味な存在感。これはどう解釈すればよいのか。語り手をどこまで信用してよいのか。今回のアンソロジーの中でも特に記憶に残る逸品。
サキ『開けっ放しの窓』もよいですが、いったい何冊のアンソロジーに入っているんだ。少し変わり種でちょっとした驚きもあり、アンソロジーに多様性が出て使いやすいのかな。
2022年1月9日
2021年12月19日
- ナキメサマ (角川ホラー文庫)
- 阿泉来堂
- KADOKAWA / 2020年12月24日発売
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謎の因習のために村に籠った元カノを助けに行ったらたいへんなことに巻き込まれた。ホラーエンタメの王道的要素が詰め込まれてますね。え、そんな真相が、という驚きもあり、よい感じです。
2022年6月26日
- 遠い日の呼び声: ウェストール短編集 (WESTALL COLLECTION)
- ロバート・ウェストール
- 徳間書店 / 2014年11月12日発売
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面白い。ウェストールという作家は、どの作品も、繊細な心の動きをドラマとして成り立たせるのがすごく上手くて、一つ一つの作品にしっかりとしたテーマ性がありながら、ストーリーに引き込んで深い余韻を残す。日常の事件、青春の思い出、戦時の苦い記憶、子供から大人への変化。ホラーま全部よいですが、『ヘンリー・マールバラ』『赤い館の時計』が好みだな。
2022年1月9日
- おはしさま 連鎖する怪談
- 三津田信三
- 光文社 / 2021年9月22日発売
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三津田信三さんの不穏なホラー短編『おはしさま』を皮切りに、四名の台湾・香港作家が共演するリレー小説(競作っぽい)。独立した複数の物語が、後半の作品では繋がりが整理され謎が解け、そして、ミステリ、ホラー、SFまで含んだエンタメに発展する。怖さという意味では、最初の三津田信三さんの『おはしさま』がピークになってしまっていますが、一つの怪談から発想して発展させる各作者の手腕は見事。
自分的には2021年に読んだ中で一番のヒット。内容も面白いし、アジア作家のホラーや幻想小説をもっと読みたいという欲求を引き出してくれて、世界が広がった感覚がありました。
リレー小説としても面白いし、五作ともそれぞれ独立しても、すごくよい出来。
特に二作目の薛西斯『珊瑚の骨』は好みで、幻想的な雰囲気と謎の余韻が素晴らしく、なんといっても登場人物(探偵?)が魅力的で、後ろの作品にも出てくるのが嬉しい。
夜透紫「呪網の魚」ネットの都市伝説を扱う現代的な作品。毒殺事件ミステリに怪異と。
瀟湘神「鰐の夢」ここまでの物語を、登場人物らの関係性までしっかり関連付け整理して、ミステリとしても怪異としても、きれいに見事に解決を図る。あと出しで作っているはずなのに、ああ、こういうことだったのかとなるのは面白いですね。
陳浩基「魯魚亥豕」は、前の話で完璧に完結してしまっていてどうするのかと思ったら、外伝に逃げずに、なんでもありの伝奇ホラーSF的なエンタメに拡張してきました。面白い。
2021年12月19日
- 歩道橋の魔術師 (河出文庫)
- 呉明益
- 河出書房新社 / 2021年11月5日発売
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面白いかどうかと言われると悩むんですが、強く惹かれるものがあり、心に残る作品です。台湾の商場で育った子供たちの思い出と現在をいろいろな視点から描く、心地よく流れて、ノスタルジックな感覚を呼び起こす連作短編集。鮮やかな魔法の時間を切り取ったようなきれいなものではなく、つらい記憶や現実も、死や不幸もあっけらかんとそういうものというふうに描かれていく。
それぞれの人生における様々の分岐点の中に、共通の場が含まれることはあって、その象徴として描かれたのがこの商場なのだろうか、などと考える。決定的に関わるわけではないのに、不思議な存在感を出す魔術師は、観察者のようでもあり、ガイド役のようでもある。
どこが面白いか、惹かれるのかを感想として文章にするのがなかなか難しい。でも、また時間を置いて読もうかなという気持ちにさせられます。
2022年1月31日
- リング (角川ホラー文庫)
- 鈴木光司
- KADOKAWA / 1993年4月30日発売
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オカルトをかなりSF的に解釈するホラーで、ある意味での納得感がある代わりに怖さは薄まるが、謎解きサスペンスとしての質が非常に高くて一気読みの面白さです。映画とはだいぶ違う点も多く、映画は映画でホラーに徹していてよくできていることも再認識した
2021年10月16日
ヒグチユウコさんの挿画で買いました。人から聞いた、あるいは体験した話を投稿したものという怪談集。怖さはさほどではないけれど、加工の少ない淡々とした体験談という雰囲気で楽しめました。ちょっといい話や不思議な話も多いですね。
2021年10月9日
- 5分で読める! 背筋も凍る怖いはなし (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 『このミステリーがすごい!』編集部
- 宝島社 / 2021年8月5日発売
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12作家のショートホラー24篇。澤村伊智さんの三遍が突出してよくできている印象。全体的には質はよくないかな。
澤村伊智さん『君島くん』が一番よかった。週に一度君島くんの家にプリントを届けに行くことになるが、先生から託された謎のルールが恐ろしい。何のためにこんなことをとは、語られぬ君島くんのこと。
あとは、林由美子さん『棘髪』も面白かった。亡くなった妻が市松人形に憑依して子育て生活を指導してくるというハートフルな幽霊ものなのですが、じわじわと不穏な方向に向かっていくのが楽しかったですね。
2021年10月5日
- 鏡: ゴースト・ストーリーズ
- スーザン・クーパー
- 偕成社 / 1999年9月1日発売
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児童図書の世界大会で、異なる国の作家が12歳の子供を対象に書いたホラーストーリーだそうです。うち一編を書いた角野栄子氏の編訳で、6編収録。どれも読み応えのある作品で満足感が高いです。
『幽霊の話(スーザン・スーパー)』
自分と似た境遇の幽霊とパソコンでやりとりしたりテニスを教わったりするうちに、幽霊との関係性もだんだんと変化していって。
『鏡(角野栄子)』鏡の中の自分に、成り代わられてしまったら。鏡の中から助けを求めるのはなかなかに絶望的で恐ろしい。
『首のうしろにおかれた指(マーガレット・マーヒー)』邪悪。イヴォールのひいおばあちゃんのメイはお金があるが倹約家、一方、イヴォールの母は夫の収入以上の生活を望む浪費家だ。そして、イヴォールも有名私立に入りたくてたまらないが、家にはそんなお金はなさそうで。メイが体調を悪くして車椅子になったことで、イヴォールの頭に浮かんだ邪悪な考えとは。邪悪な考えをさも当然のように実行に移す少年の恐ろしさ。そして、訪れる応報の時。怖いものなし
『山(チャールズ・ムンゴシ)』友人といっしょに山を越えた先のバス停に向かうぼく。夜に歩くことになるのだが、友人は迷信深く山を怖がる。そして、現れるのは黒ヤギ。アフリカの作家さんということで、山の迷信なども独特の雰囲気があり面白い。友人のことを馬鹿にしつつも、ぼくも怖がったり迷信を信じていたりと、関係性も面白いです。
『クジラの歌(ウリ・オルレヴ)』好き。祖父には他人を自分の夢に連れて行ってくれる不思議な力があって。祖父と夢の中で体験する出来事はとても魅力的。でも、怖い思いをすることもある。夢と現実の奇妙なリンク亡くなった祖母が夢の中に現れて敵対的なのは怖い。
『眼(キット・ピアスン)』姉妹でおばのもとに滞在する間、妹は、ある人形のことが気になってしまい怖くてたまらない。でも、人形のことを知るうちに人形を救ってあげたいと思うようになる。いい話だ。
2021年10月4日
- 最初の舞踏会 ホラー短編集3 (岩波少年文庫 613)
- 平岡敦
- 岩波書店 / 2014年11月28日発売
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ジュニア向けホラー短編集の三作目は、訳者が変わってフランス篇です。
『青ひげ(シャルル・ペロー)』童話から。青ひげってこういう話だったか。懐かしい。
『沖の少女(ジュール・シュペルヴィエル)』どういう話なんだろうと読んでいくうちに少女の境遇がわかってきて、何とも不思議な怖さの作品です。
『最初の舞踏会(レオノラ・カリントン)』舞踏会に出たくなくて、身代わりに立てたのはハイエナだって。なんだか不穏な感じですが、やっぱりそうなっちゃいますよね。
『壁抜け男(マルセル・エーメ)』超能力ものと言ってもよいか。なかなかユーモラス。それが伏線だったのか
『恋愛結婚(エミール・ゾラ)』こわいこわい。不倫の末に夫を殺すことにした妻と恋人。うまくいったようにみえたのだが、犯罪の記憶は二人を追い詰めやがては。
2021年10月4日
- 南から来た男 ホラー短編集2 (岩波少年文庫)
- 金原瑞人
- 岩波書店 / 2012年7月19日発売
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面白い。金原瑞人編訳のジュニア向けホラー短編集ニ作目。前回同様に怖さは抑えめの奇妙でひねりの効いた作品が多い。
表題作『南から来た男(ロアルド・ダール)』表題作です。賭け事を提案してくる老人の話に乗って、車のために指を賭けられるか。気を抜いたところにひとひねりあり後味が悪い。
『マジックショップ(H•G•ウェルズ)』息子と入ったマジックショップはホンモノだって信じられる?次々と奇妙なアイテムを紹介されるが、息子はなにを欲しがるんだろう。なかなか洒落たほんわかした作品。
『不思議な話(ウォルター・デ・ラ・メア)』別のアンソロでも読んだけどそっちは『なぞ』というタイトルでしたね。まさに不思議な話。説明もなく一人ずつ消えていく。わけわからないけれど強く引き込まれ印象に残るお伽話のような雰囲気の作品。
『湖(レイ・ブラッドベリ)』
筋は平坦な幽霊譚なのですが、なんとももの悲しく幻想的な作品に仕上がっている。
『小瓶の悪魔(ロバート・ルイス・スティーブンソン)』長め。願いを叶える小瓶を手に入れたが、死ぬ前に入手したより安く他人に譲らないと地獄行きというルールがあら、いかに上手く立ち回れるか。面白い。
『隣の男の子(エレン・エマーソン・ホワイト)』隣家の男の子が、だれか殺してみたいという理由で一人勤務のバイト先を訪ねてきたら口八丁で切り抜けられるか。明るい語り口で緊迫感のある会話。ラストもひとひねり。
2021年10月4日
- 八月の暑さのなかで――ホラー短編集 (岩波少年文庫)
- 金原瑞人
- 岩波書店 / 2010年7月15日発売
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『八月の暑さの中で ホラー短編集』(岩波少年文庫/金原瑞人編訳)読みました。よいです。英米ホラーの名作選。怖さをあまり押し出さない味わいのある奇妙な話、不気味な話が多め。名だたる作家さんの作品が並び既読作品も多いけれど、訳が違うと新鮮です。表題作ほか『ポドロ島』や『顔』も好み。
表題作『八月の暑さの中で』は、中身読んでこんなタイトルだったかなあと思ったら、平井呈一訳『炎天』なんですね。偶然の一致を超える不思議のほかには、まだ何事も起こっていないのに、たしかに恐怖を想起させる手腕が見事です。
サキ『開け放たれた窓』は、ああこんなオチだったーと思い出しましたが、読者の予想の裏切り方が一段上で好きです。
レノックス・ロビンスン『顔』が神話的という民話的というか美しくも哀しい話で余韻が残る。
ローズマリー・ティンパリ『ハリー』現代的というか怖いなあ。一番怖いかも。
今回、一番印象に残ったのはL.P.ハートリー『ポドロ島』。他のアンソロでも読んでて、そんなに面白いと思わなかったんですけど、今回、あれ、これすごい面白いじゃんとなりました。訳の相性か読書の蓄積か。暗示的でいろいろな解釈が可能な作品ですが、解釈しなくても空気が不穏で不気味ですね。
2021年9月24日
刀城言耶シリーズ長編。
忌名の儀式は雰囲気抜群で刀城言耶の儀式への考察も面白いけど、今回は事件はシンプルで読みやすいもののおとなしめだなあという印象で読んでました。が、いやいやがつんとやられました。怖っ、そんなことある?とぞわぞわした。そういう事件だったのかと印象が一変する戦慄。
(若干のネタバレ)
後半の推理の積み重ねで何度も行き詰まりながら真相に近づくのはシリーズの醍醐味の一つですが、今回は残りページも少なくなり、あれ、もう終わりかなと思わせて、とんでもない真相が明らかになった。犯人が誰かよりもその動機の異常性が際立つ。
忌名の儀式が全くプラスにはたらいていないように見えるのが彼ら一族にとっても不幸すぎる。やらない方がいいのでは。しかし、やらないともっとまずいことが起こるのか。立場を守るためにも儀式が必要なのだろうか。
2021年8月14日
- 懐かしい家 小池真理子怪奇幻想傑作選1 (角川ホラー文庫)
- 小池真理子
- KADOKAWA / 2011年5月25日発売
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他のアンソロジー読んで、小池真理子さんのホラー短編をもっと読んでみたくなったので。落ち着いた柔らかい筆致で描かれる日常に、すっと異常や狂気が滲んでいる。全体的には怖さは控えめで、喪失と愛情をテーマとした感傷的な作品群となっており、切なさにぐっとくる短編集。
特に『ミミ』や『懐かしい家』では、失った者への愛情や哀しみが丁寧に描かれる。
『蛇口』は、不吉な蛇口が現れると誰かが死ぬというホラー色の強い作品。唯一男性の語り、似た系統の作品集の中でアクセントを出している。
2021年8月14日
- 魔術師ペンリック (創元推理文庫)
- ロイス・マクマスター・ビジョルド
- 東京創元社 / 2018年9月28日発売
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イケメンでマイペースな魔術師ペンリックの物語。面白い。魔術の不自由さやデメリット、魔術師が魔を宿す設定や、神殿が魔を管理する設定が秀逸。ペンリックの中の魔は、これまで女性を宿主に渡り歩いてきたため、お姉様たちの人格を持っており、ペンリックを導くのですが、彼らの関係性が非常に愛しく感じられエモい。壮大な物語というよりも、ペンリックが魔術師となった際の騒動や、魔術師殺しの事件を解決するミステリ風な構成の話など、ペンリックの巻き込まれる事件を描く中編集。ま魔術師とは別の体系の巫師の存在も魅力的。ペンリックの物語は続編も出ており、愛すべきキャラクターの物語をもっと読めるかと思うと嬉しいですね。
2021年7月27日