「自分のいなかった世界」に飛ばされ、間違い探しをしながら自らの存在意義を確認していく嵯峨野リョウ。
自分は、ある人の存在は誰かにプラスの影響を与えるか、マイナスの影響を与えるか、それとも無影響なのか。これまで「無」だと思っていた自身の存在がマイナスに働いていた事実に絶望したリョウは次のどういう行動を取るのか?
私はリョウは自殺という道を選ばないと思う。無関心というのが一番辛いように、人への影響が無ということはあり得ないと分かったことが、まずは大きな「成長」であり、彼の存在がプラスに働いているケースもあるはずである。取り返しのつかない道のりにはまだまだ巻き返せる選択肢もあると考えることが踏み出す一歩となるのではないだろうか。
サキによって、考えたくもなかったことを考えさせられたという点など随所に成長物語としての一端が見られる。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年6月22日
- 読了日 : 2020年6月17日
- 本棚登録日 : 2020年6月17日
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