タイトルだけでは、全くわからないから気になっていたミステリー。
あらすじ読んでも理解に苦しむ感じであって。
積んでいた本。
やっと、手にとって…、挑戦してみた。
そして案の定、ずっとモヤモヤ、違和感だらけの読み心地に思った。(混乱のベテランになった気分)
現在と、2年前の章が、短く、何回も何回も何回も交互に展開されていて、私は読書経験も浅く…、ミステリー初心者でもあって、慣れていないせいか、軽く乗り物酔い状態に、なりそうだった!!
しかも、動物好きの私は、すこしの動物虐待の描写であっても、キツイ…
でも、最後の辺りでの叙述トリックに、見事に騙されたあとは、スッキリと、伏線回収できて面白かった。
いちばん好きところは登場人物の、会話内容や心情等の描写が、とても面白かったりキザな感じだったり、共感できたりしたのでそこが良かったかな。
登場人物の、椎名。琴美。ブータン人のドルジ。河崎。麗子。それぞれに無器用なところがあったり、心優しいところだったりに、凄く切なさを感じてしまった。
私の好きな会話、心情等、の描写を、いくつか。
「生きるのを楽しむコツは2つだけ。クラクションを鳴らさないこと。細かいことを気にしないこと。それだけ。」
ーアパートで、鳴ったチャイムの音が、僕の髪の毛を後ろに引っ張るようでもあった。頭の中にその響きがずっと残っている。ピンポーン、と空に溶け込むかのような伸びのある音がいつまでも、僕の中で聞こえている。ボブディランはまだ、鳴っているんだろうか?
ふと、その事を思い出した-
- 感想投稿日 : 2022年10月4日
- 読了日 : 2022年10月4日
- 本棚登録日 : 2022年6月29日
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