観音菩薩の西方浄土を補陀落と呼ぶ。
作者が補陀落についての研究や思うことを書き綴ったもので、難しい専門用語もなくさらっと読めた。
もともとこの本を読んでみようと思ったのは熊野関係を調べていて補陀落渡海のことを知ったからだった。
西方浄土を目指し小船に閉じ込められて(着物の袂には石をつめて)船出する補陀落渡海は今の時代から見ればただの自殺行為としか思えないが、どんな思いで浄土を目指したんだろうか。
信仰のために死ぬことを美化することもなく軽んじることもなく評価することは至難の業だ。
熊野に行った時も補陀洛山寺に行ったけれど、補陀落渡海をした僧たちの小さなお墓が並んでいたのを覚えている。
もちろん他にも韓国の寺院など補陀落について幅広く書いているので補陀落渡海のことに限らない内容になっている。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2012年12月13日
- 読了日 : 2012年12月13日
- 本棚登録日 : 2012年12月13日
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