アレント政治思想の再解釈

  • 未来社 (2004年10月1日発売)
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感想 : 3

最初にアレントが市民権と民族的アイデンティティとの違いに気づいたのは個人的経験である。というのは、ナチの政権奪取を生きのびたドイツ・ユダヤ人は誰でも初めてドイツ市民だったが、その後、法的市民権は血と土という民族的共同体に属していない人にとっては無意味であるということを発見したからである。しかし多くの湯田や人がこの経験から引き出した結論は、彼女のものとは全く異なっていた。ドイツの民族共同体に属していない人びとは市民としてのいかなる権利も、たとえ生きる権利さえももたないとということを目の当たりにしたことによって、彼らは市民的権利と民族共同体はっ不可分であり、彼ら自身の民族国家においてのい彼らは安全を確保しうるというシオニスト的信念に自然に行き着いた 。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ユダヤ
感想投稿日 : 2015年7月23日
読了日 : 2015年7月23日
本棚登録日 : 2015年7月23日

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