世界のすべての七月 (文春文庫 オ 1-3)

  • 文藝春秋 (2009年6月10日発売)
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本棚登録 : 584
感想 : 53

僕ら大人になったなら
大事なことを
忘れちまうらしいんだけど
そんなのはイヤさ

──とはスパルタローカルズ「ボウイ」の冒頭だけど、大人になってももし仮に
「大切なこと」を忘れ(られ)ずにいてしまったらどうなるのだろうか。
死に近づく肉体があって、叶わなかった夢があって、愛する人も自分も同じように老いる。
(ハッピー)エンドを目指し、(ハッピー)エンドを迎えた後に長く続く人生。
小説になるような人生の、エンドマークの後の時間。
「俺たちまだまだこれからだぜ!」みたいなことを、言えるか?果たして。どうなのか。
非常にしんどく、しかし楽しい読書だったです。
世界の全員に幸せはやって来ない。しかし!っていうね。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年5月5日
読了日 : 2022年5月5日
本棚登録日 : 2022年5月5日

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