文庫版 塗仏の宴 宴の始末 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2003年10月15日発売)
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感想 : 328
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怪しいやつらのオールスター感謝祭だった。まさに宴の様相。京極堂が腰を上げるまで、騙し騙されで心の内がカサついてひりついて落ち着かなかった……。
とにかく登場人物が多く、佐伯家の方々の本名と偽名を一致させるのにちょっと苦労はしたが、一人ひとり際立ったキャラクター性を持っているってのはどういうことなんだ?異常すぎる……。『魍魎の匣』に続き、中禅寺の過去に絡んだ因縁というのもゾクゾクした。そういうものが絡むと、とたんに個としての横顔が覗く。中禅寺の立ち位置も絶妙なライン上で面白いよな、と改めて感じさせられる一冊だった。堂島大佐と中禅寺の当時の関わり合い方も気になるなあ……。
個人的には、榎木津と木場が言い合っている場面が好き。あの独特な信頼関係と罵詈雑言の応酬は本っ当に気持ちが良いんだよなあ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 講談社文庫
感想投稿日 : 2023年12月7日
読了日 : 2023年12月5日
本棚登録日 : 2023年12月5日

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