池井戸潤 2008年作品
池井戸作品ではおなじみの東京第一銀行 その長原支店で働く行員たちの私生活と仕事ぶり そして日々起こる「縦割り出世社会」のひずみ。
様々な登場人物の行き場のない怒りや焦り、あきらめが、社会に出て1度はもまれた経験のある人には 心にザラつく共感をさせる。
個々の行員の話し・・・と思いきや 銀行でのある事件が 大きなミステリー事件へといざなっていく。
行員それぞれの話が けっこう重く 読んでいて苦しくなる。
すべてが「スカッと倍返しだ!」といかないこの作品は
作者が銀行員として働いた「理不尽と思う出来事」の経験談がベースかもしれない。
こたえのでない 読み終わった後の モヤモヤはどうしたらいいのだろう。
この作品2023年2月に映画になるそうだが「映画ならでは・・・ということでスカッと解決する終わり方をしてほしい」と願う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2022年9月23日
- 読了日 : 2022年9月23日
- 本棚登録日 : 2022年9月23日
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