シャイロックの子供たち (文春文庫 い 64-3)

著者 :
  • 文藝春秋 (2008年11月10日発売)
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本棚登録 : 7516
感想 : 773
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池井戸潤 2008年作品
池井戸作品ではおなじみの東京第一銀行 その長原支店で働く行員たちの私生活と仕事ぶり そして日々起こる「縦割り出世社会」のひずみ。
様々な登場人物の行き場のない怒りや焦り、あきらめが、社会に出て1度はもまれた経験のある人には 心にザラつく共感をさせる。
個々の行員の話し・・・と思いきや 銀行でのある事件が 大きなミステリー事件へといざなっていく。

行員それぞれの話が けっこう重く 読んでいて苦しくなる。
すべてが「スカッと倍返しだ!」といかないこの作品は 
作者が銀行員として働いた「理不尽と思う出来事」の経験談がベースかもしれない。
こたえのでない 読み終わった後の モヤモヤはどうしたらいいのだろう。

この作品2023年2月に映画になるそうだが「映画ならでは・・・ということでスカッと解決する終わり方をしてほしい」と願う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2022年9月23日
読了日 : 2022年9月23日
本棚登録日 : 2022年9月23日

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