獣の奏者 I 闘蛇編

著者 :
  • 講談社 (2006年11月21日発売)
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感想 : 516
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子供のうちに読んでおくべきだったシリーズその2(←)これも当時NHKだったかでアニメ化されてたねぇ。

戦闘用の大蛇である闘蛇,国の統治者を象徴する巨大な猛禽っぽい獣の王獣と,闘蛇を飼育訓練する村で生まれた主人公エリンをめぐる話。

野にあるものを人の手で管理することの難しさと,いまとなっては由来のわからない厳しい掟に隠されたその原理を,命がけで解明してゆく主人公。他国の侵略から国を守るために強大な力を手に入れたいと望む施政者たちの思惑と,秘密を解き明かしたいけど獣たちを戦わせたくないエリンの思いが交錯するさまは悩ましい。

最後は結局,王獣を闘蛇と戦わせることになってしまうのだけれど,この結末はどうにもやりきれない。でもこのやりきれない感じをずっと思っておくことが大事なのかもしれない。手に余る武器を振るう怖さみたいなの。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 上橋菜穂子
感想投稿日 : 2017年2月21日
読了日 : 2017年2月21日
本棚登録日 : 2017年2月21日

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