あくまでも個人的な見方だけど、アメリカ文学らしいハチャメチャっぷり。
会話文などを通したキャラクターのリアリティーがスゴい。書いている作者の理性じゃない部分、無意識とか理性のゆらぎみたいなとこで書いてる部分と、うまく組み立てて面白くしているところのバランスがとてもいい。
村上春樹のあとがきでは下手が上手いみたいなこと書いていたけど、確かにカポーティとかと比べて構成の完成度、無駄のなさという意味では下手かもしれないが、この作家はたぶん技術としてそういう揺らぎを使っているので、リアリティーの完成度という意味ではメチャクチャ上手い。というか、すごく面白かった。
同窓会で出会う50代の男女ら、群像劇。
諦めの進行度とか戦争や政治に対する感覚とか共感できない部分もあったけど、基本的には経験値が違うだけで同じ人間なんだなぁって思ったし、その経験はリスペクトしたい。
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- 感想投稿日 : 2014年6月9日
- 読了日 : 2014年6月9日
- 本棚登録日 : 2014年5月30日
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