家族の短編が6つ。
『団旗はためく下に』について。
応援団あがりの父親は一見ヤクザのようで、娘にとってはダサくてうざい。”なんとなく”高校をやめようとしている娘。父親はそれに怒り、説得し、理解しようとして、押忍の心を娘に伝える。結局、娘は高校を退学し、美容師を目指すことにする。
娘が退学したその日、校門の外には学ラン姿の後輩を従えた父親がいた。「押忍!」と叫び、娘の旅立ちにエールを切る父親。娘は父親に応援されている。これからもずっと。
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どの話も家族の話、そして後悔の話のようだった。
読んでつらくなる話もあった。
『失敗しない 後悔しない 人生がいいな』で始まり、
『失敗しない 雨も降らない 人生なんてない』と歌う曲を思い出した。中学生のころ大好きだった曲だ。
友人が中学の文集に『泣かないのが強いんじゃない 泣いたあと笑ってるのが強い』と書いていた、あの頃好きだった曲だ。
嫌なことがない人生なんて、後悔のない人生なんてない。失敗したあと泣いて、そのあと笑えるような人生がいい。あの頃からちゃんとわかってるはずなのに何度もつまずいてしまうなあ。
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感想文のつもりがポエム文章になってしまった。反省。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
重松清
- 感想投稿日 : 2014年5月3日
- 読了日 : 2014年4月29日
- 本棚登録日 : 2014年4月29日
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