自分の小さな「箱」から脱出する方法

  • 大和書房 (2006年10月19日発売)
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この本をよんで私は人間関係がぐっとシンプルに考えられるようになった気がします‼
この本では前置きでこう述べています。


我々が『人間関係の問題』と呼んでいる一見バラバラな症状、あらゆる問題を引き起こしているのは、たった一つの原因なんだ。それさえ知っていれば、人間関係の問題を効率的に解決でき、問題を一撃で解決できる

ほんまかいな、と思いながら読み進めると、どんどん引き込まれました。

箱の外にでる、ということは相手を悩みや希望を持った、一人の人間としてみること。それこそが、箱の外にでるということなのだそうです。こう書くと当たり前じゃん、と思われるかもしれませんが、私たちは普段周りの人のことを「もの」としてみてしまっているのではないでしょうか?

そして、自分自身が他の人に対してすべきだと思ったことに対して、背く行為を自分自身への裏切りと呼ぶ。いったん自分を裏切れば、自己正当化と言って、周りの世界を自分の裏切りを正当化する視点から見るようになる、と述べています。

例えば、「私」息子が幼かったある晩、息子の泣き声で目を覚ます。妻が隣で寝ており、妻が休めるように何かをしてあげたいと思った。ところが、「私」は自分がすべきだと思ったことを裏切り、ベッドに入ったまま動かない。妻のためになにかすべきだと思った自分自身を裏切り、逆らって行動したのだ。感情に背いて行動した結果、「私」は自分のことを正当化し始める。眠ったまま起きない妻は泣いている子供を放ったまま狸寝入りを続けるひどい妻、怠け者と評価し始める。自分のことは子供の変化に敏感で、勤勉ないい夫だと評価し始める。翌朝しなくてはならない仕事が、さも重要に思えてきたり。

起きない自分を正当化する理由になる。そうなると、自分がほんとうに求めているものが見えなくなり、そして、自分が正しい、正当化されることが一番になる。自分が正しいことを証明するために、
相手を責めるようになる。

では、箱の中から抜け出すには?
行動を変えても、コミュニケーションをとっても、自分が箱をもっていることは相手に伝わる。
肝心なのは、一人の人間として、人と接することと、自分が相手のためにこうしたい、と思うことを実行すること、というシンプルなもの。


以上がこの本の要旨ですが、この本全体を読んでストン、と腑に落ちた感じがします。

わかりやすくて一気に読んでしまえるような本なので、職場や家庭での人間関係に一役買うと思います!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年6月10日
読了日 : 2018年6月5日
本棚登録日 : 2018年6月5日

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