空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2009年9月15日発売)
4.39
  • (1906)
  • (1431)
  • (366)
  • (25)
  • (6)
本棚登録 : 11099
感想 : 793
4

Amazonオーディブルで「空飛ぶタイヤ」上巻を聴き終えた。

三菱リコール隠し事件を元にした小説。
走行中のトラックのタイヤが外れて母子死傷事件が起こり、整備不良が原因とされた運送会社の社長が自社の過失ではないことを明らかにしようと必死に努力する。

序盤の赤松パートがストレスフルだったけど、自動車メーカーパートや銀行パートは面白かった。
三菱重工(ではないけど)から独立した三菱自動車社員の間違ったプライド、エリート意識、同じ財閥系列企業のヒエラルキー、社内での権謀術数等々。

弁護士が全然出てこなくてヤキモキしてたら、被害者遺族から運送会社に対して懲罰的慰謝料請求の訴訟が提起されて、そこでやっと運送会社社長が弁護士にアクセスした。
でも、その弁護士は大丈夫か?と変な心配をして読んでる(大丈夫そう)。

モデルになった運送会社は廃業、被害者遺族の代理人弁護士は請求金額を勝手に?高くして、それに合わせた弁護士報酬をもらうために賠償金を1円も依頼者に渡さずに業務停止の懲戒処分を受けるという現実のひどさにドン引きしてる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年2月3日
読了日 : 2024年2月3日
本棚登録日 : 2024年2月3日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする