メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書 298)

著者 :
  • 光文社 (2007年4月17日発売)
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本棚登録 : 820
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 あるある大事典から始まる(この本には書かれていないけれども、STAP報道をめぐる手のひ ら返しを含め)、エセ科学を検証もなしにメディアで紹介されることとと、その信用性に ついてこれでもか!と力説した本。
 言ってることは確かにそうなんだろうなぁと思うのだけれども、イマイチ観点に中立性がないと いうか「今のメディアは間違ってる!」という姿勢が透けて見えるような気がするのが個 人的な感想。

 この著者もかつては同じような立場でメディアに居たわけで、それを反省しているとは書いてい るけれど、では、今の姿勢が正しいといえるのだろうか?

 方向は違っても「正しさ」を主軸に置くと、ちょっと息苦しい感がある。

 瀉血をすることが科学的(?)に正しいと思われていた時代もあるわけで、未来から見れば、 STAP細胞があって、エセ科学と呼ばれるものも正しい可能性すらある。

 この本に書かれていることも絶対ではない。けれど、受けては自分に対して問い続けるのをやめ てはいけないと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 教養
感想投稿日 : 2015年11月9日
読了日 : 2015年11月9日
本棚登録日 : 2015年11月9日

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