レクターシリーズのうち、時系列的には最後にあたるものである。レクター博士が、その天才性・異常性をいささかも衰えることなく発揮してくれている一方で、そのレクター博士が、「怪物」でありつつも同時に「人間」であることが様々な場面で吐露されていくことになる。むしろ、もともとは一応(?)「人間」であった存在が、自身の理性によって「怪物」へと変化させている(それも、意図的に)その強さには、憧れすら抱かされる。
そのレクターによってついにクラリスも・・・となっていってしまったのが、個人的には少し残念なところだ。レクターとクラリスは、お互いに決して交わらない平行線のようなもの・・・(どこかの漫画で聞いたような表現だ)だと思っていたのに、完全に重なっちゃあねぇ。もっと、バチバチやりあってもらいたかったな、という思いも残ってしまった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年1月31日
- 読了日 : 2016年1月31日
- 本棚登録日 : 2016年1月31日
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