その女アレックス (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2014年9月10日発売)
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感想 : 75
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「やるべきことがいくつもあり、どれから手をつけたらいいかわからないときは、《もっとも優先すべきはなにもしないことである》というのがカミーユの考えで、だからその朝もそうすることにした。」

このミス2015海外部門1位の作品。誘拐事件で始まる。しかし、この本のテーマは誘拐ではなく、連続殺人だった。まずこれが驚きである。なぜなら、私はこれを誘拐ものだと思い読んでいたのに、その誘拐が途中で終わってしまったからである。この本で一番うまく書かれていると思ったのが、二部の最終らへん部屋で自害する狂気の描写である。あの描写がまさか兄への冤罪のための行動だったとは。

読むのがいやになる話であった。
そしてよくできた作品であった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: サスペンス小説
感想投稿日 : 2015年1月3日
読了日 : 2015年1月3日
本棚登録日 : 2015年1月3日

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