「やるべきことがいくつもあり、どれから手をつけたらいいかわからないときは、《もっとも優先すべきはなにもしないことである》というのがカミーユの考えで、だからその朝もそうすることにした。」
このミス2015海外部門1位の作品。誘拐事件で始まる。しかし、この本のテーマは誘拐ではなく、連続殺人だった。まずこれが驚きである。なぜなら、私はこれを誘拐ものだと思い読んでいたのに、その誘拐が途中で終わってしまったからである。この本で一番うまく書かれていると思ったのが、二部の最終らへん部屋で自害する狂気の描写である。あの描写がまさか兄への冤罪のための行動だったとは。
読むのがいやになる話であった。
そしてよくできた作品であった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
サスペンス小説
- 感想投稿日 : 2015年1月3日
- 読了日 : 2015年1月3日
- 本棚登録日 : 2015年1月3日
みんなの感想をみる