1990年の作品だが
面白くなかった。初めてヴォネガットの著作を読むのがこの作品だったなら、きっと他の著作を読もうとはしなかっただろう。挿話の形をとっているSF小話はそれなりに楽しかったが、全体の物語はイマイチテーマがつかみきれない。
挿絵や罫線などいろんな手法を試しているものの、効果的であるとは思えない。話の骨格部分に白人・黒人の区別やベトナム戦争が出てくるから余計に文化的理解がし難い。
ストーリー的には、日本やドイツがアメリカを支配するという設定だが、1963年の「高い城の男(P・K・ディック)」(既出)のイメージがどうしてもだぶってしまう。
次の作品が面白くなかったら、この作者を読みつづけるのはやめにしてもいいかもしれない。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2011年9月16日
- 読了日 : 2005年5月11日
- 本棚登録日 : 2011年9月16日
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