去年の夏に同志社で買った。
ずっと古本で探していたが可愛い表紙で売っていたので購入。
谷崎文学におけるミステリ的要素については「鍵」でも見ることが出来る。
しかし収録されている話は、正直現在「ミステリ」と言われているようなものとはすこしベクトルが違う。
そもそもトリックも出てこないし。
銘打ちが「犯罪小説」なので、とにかく犯罪が出てくるって感じ。トリックや伏線的なものもあるにはあるが、現在のミステリとくらべると格段に精度もおちる。
というよりも、この時代の「ミステリー」といえば、あやしげな犯罪や謎、ミステリアスな怪盗や探偵が出てくればそれで十分だったんだろう。
そういう時代背景を鑑みると一概に谷崎ミステリをやれ程度が低いのロジックがないのとなじることはできない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本/小説/作者た
- 感想投稿日 : 2013年5月10日
- 読了日 : 2013年5月10日
- 本棚登録日 : 2013年5月10日
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