日々の泡 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1998年3月2日発売)
3.67
  • (134)
  • (128)
  • (262)
  • (19)
  • (5)
本棚登録 : 1583
感想 : 162
5

この小説が原作の映画「ムード・インディゴ」を見に行く前に読み返した。
読むのは、もう何度目かわからない。
好きな小説は何かと聞かれると、一番に浮かぶ小説。
「20世紀で最も悲痛な恋愛小説」と言われているそうだけれど、空気はとても軽やかだ。
ただ、読者を選ぶのは間違いない。
現実と虚実が編み込まれた、ひどく悪趣味で美しい世界。
その文章=小説の額縁は、中に描かれている愚かで、けれど(というべきか、だからこそというべきか)胸を打つ恋人達の姿にぴったりである。
容赦ない、しかし不思議な明るさを持ったラストが見事。

ちなみに映画の「ムード・インディゴ」は星をつけるなら三つ。
悪くはなかったけど…うーん。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年11月26日
読了日 : 2013年11月26日
本棚登録日 : 2013年10月13日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする