この小説が原作の映画「ムード・インディゴ」を見に行く前に読み返した。
読むのは、もう何度目かわからない。
好きな小説は何かと聞かれると、一番に浮かぶ小説。
「20世紀で最も悲痛な恋愛小説」と言われているそうだけれど、空気はとても軽やかだ。
ただ、読者を選ぶのは間違いない。
現実と虚実が編み込まれた、ひどく悪趣味で美しい世界。
その文章=小説の額縁は、中に描かれている愚かで、けれど(というべきか、だからこそというべきか)胸を打つ恋人達の姿にぴったりである。
容赦ない、しかし不思議な明るさを持ったラストが見事。
ちなみに映画の「ムード・インディゴ」は星をつけるなら三つ。
悪くはなかったけど…うーん。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年11月26日
- 読了日 : 2013年11月26日
- 本棚登録日 : 2013年10月13日
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