軍事革命(RMA): 情報が戦争を変える (中公新書 1601)

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  • 中央公論新社 (2001年8月1日発売)
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ゼミ文献

費用対効果の考えはないのかと思う。
最後の章の非対称戦における箇所に人にかかる費用がうんぬんという記述は一応あるにせよ、
総じてRMA化にかかるコスト計算という発想はなさそう。
公務員である軍人の書いたものだから仕方がないなどと言われないようにそのあたりへの考察を入れてほしい。

あと疑問に思ったのは2001年に出たという事の限界もあるのだろうが、
平和維持活動にRMA化した軍隊はどう貢献できるのかという観点もほしい。
この本では軍隊の活動の幅が広がっている事への視座はまるで欠けている。
長期にわたる安定を地域にもたらす事がRMA化した軍隊でできるのか?
軍事活動というよりは治安活動に近い働きを果たすことができるのか?
冷戦後から21世紀にわたり国際社会が直面している、していくであろう困難に対するアプローチを欠いている。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 国際政治(安全保障含む)
感想投稿日 : 2008年10月16日
本棚登録日 : 2008年10月16日

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