「恋愛をテーマに書いてみたい」と井形さんより相談を受けたとき、正直どういった内容の作品になるのか想像できませんでした。しかし、後日ファックスで送られた企画書を見ると、そこに記されたタイトルの魅力にぐっと惹きつけられてしまいました。『あなたが私を好きだった頃』。冒頭が《私》ではなく《あなた》という二人称にこめられた著者の思いに、この作品は成功すると直感した瞬間です。
書き上げられた原稿は予想を越えるものでした。20代で雑誌の編集長となり同時に出版社を立ち上げ、イギリスの暮らしをテーマにした作品を上梓すれば次つぎとベストセラー。まさに、人も羨むキャリアを重ねた成功者である井形慶子さんの別の側面(かお)が赤裸々に描かれていたからです。そこにあるのは、愛する男性との恋愛で悩み揺れうごき、翻弄される一人の普通の女性の姿です。
自伝的エッセーと称しながらも、まるで一編の小説とも読める的確で仔細な描写とストーリー展開。主人公への素直な共感とともに読み終えたときの爽やかな印象が忘れられません。
世代を超え、性別を超えた作品になることを、今では確信しています。
なんでしょう。
恋とか愛とかってのは得意でないんですが、きっと失恋したりした女性だったり恋愛のときの女性の中の気持ちってのはそうなのかなぁ・・・
なんて考えます。
知らなくても死なないけれど、知ってたらお互いにとって少し分かり合えていいのかなぁ。。。なんて思ったりします♪
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2009年11月26日
- 読了日 : 2009年11月26日
- 本棚登録日 : 2009年11月26日
みんなの感想をみる