アキハバラ 警視庁捜査一課・碓氷弘一1 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社 (2010年2月4日発売)
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本棚登録 : 52
感想 : 3
5

今野敏作品のKindle版を数十冊入手してる友人に触発されて購入。
いわゆるパニックサスペンスに分類されると思うのだけど、これがかなり
凄かった。

舞台は1990年代後半の秋葉原。なぜに90年代後半と判断したかと言うと、
作中にZipドライブという言葉が出てくるから。そして描写から察するに、
携帯電話の普及度がそれ程高くも無いことが解る。ようするに、アキバが
いちばん熱かった時代。この段階でかなりのめり込めた。

登場人物が多く、語り部はクルクルと入れ替わる。
上京したばかりのパソコンオタク、フリーターのパーツショップ店員、
勘違い系コンパニオン、更には中近東の女スパイとそれを追うイスラエル
のスパイ。もちろん刑事・警官の類はかなりたくさん出てくる上に、
日本のヤクザとロシアンマフィア。この他にも多数の一癖あるキャラが
登場するのだが、ほぼ全員が重要人物という凄い設定。であるが故に物語
のジェットコースター具合は凄まじく、展開が展開を呼ぶタイプの連関型。
いやはや、恐れ入りました。

今野敏には現在ドラマオンエア中の確証をはじめ、多数の著作がある。
しかも、電子書籍化されてる作品も多く、かなり気軽に手を出せそう。
しばらくは退屈しないで済みそうだな、うん。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: サスペンス
感想投稿日 : 2013年5月24日
読了日 : 2013年5月24日
本棚登録日 : 2013年5月24日

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