現在のAIは、囲碁の対局や自動運転など、特定の分野で力を発揮する特化型AIとのこと。
そうではなく、人間と同様、様々な分野を横断的に処理・判断できる汎用AIの開発競争が今、始まっています。
本書は、前半で人間の脳のメカニズムを紐解きながら、汎用AIがつくられたら、その汎用AIがより賢い汎用AI(人間を超えるAI)をつくるのではないか?
単に人間の仕事を奪うだけでなく、自我を持って人間を攻撃する可能性はないか?といったテーマについて語っています。
著者としては、人間はAIのメカニズムを知る一方で、AIは人間のメカニズムを知らない以上、汎用AIの可能性は低いとしつつも、人間が悪用して殺戮専門ロボットをつくる懸念には言及しています。
AIは、テクノロジー問題と思いきや、深彫りすればするほど人間とは何か?といった哲学的な問いになることがよくわかります。
第一線級の研究者は、技術を追いながら、そういった文系領域にも思いを馳せている点、リスペクトです。
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- 感想投稿日 : 2017年8月26日
- 読了日 : 2017年8月26日
- 本棚登録日 : 2017年8月26日
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