『女人禁制』憑かれたように頂上を目指す姿に、以前のTV番組で見た芸人のイモトさんを思い出した。考え過ぎかもしれないけれど、女人禁制の山を男装して制覇するのが、男子禁制の大奥の奥女中であるという対比が面白い。
タイトルの『梅雨将軍・・・』『時の日』以外は江戸時代が舞台なので、鎖国の閉塞感と、それを突き破ろうとするエネルギーのようなものを感じる。
本人にその気はなく、ただ、何かに打ち込んでいるだけなのかもしれないけれど、権力や保身、金儲けに明け暮れる役人たちと全く別次元に生きる姿が潔い。
『隠密海を渡る』はハラハラした。『女人禁制』と同じく、最後にしがらみを捨て去った主人公の姿が爽快。
タイトルの『梅雨将軍信長』だけが、戦国という時代背景もあって、儚い滅びな結末・・・
気象が重要な鍵を握り、他の作品とのつながりはあるけれど、少し雰囲気が違う気がする・・・が、本のタイトルになっているのはやはり、他の主人公では本を手に取らせるインパクトが弱いからなのかな?
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年8月23日
- 読了日 : 2012年8月23日
- 本棚登録日 : 2012年8月23日
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