わらの人 (文春文庫 や 45-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2009年12月4日発売)
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本棚登録 : 177
感想 : 25
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普段パッとしない、むしろ後ろ向きの人生を送っていた人が、謎の理容室で髪を切られ、髪型が変わることによって、人生がガラリと変わる短編6編。

製薬会社所有の美術館で働くOL。ある日、家に帰ると鍵が開いており、家の中で刃物を持った空き巣に遭遇する。幸い怪我はなかったが気が滅入ったため、髪を切りに行った所、知らぬ間にショートカットにされてしまう。そこから心機一転、空き巣に反撃を決心する。

昔「バカヤロー」や「フォーリング・ダウン」という映画が流行ったが、ああいう感じか。全ての作品は、取り立ててすごい話でもないが、スカッとする。それぞれがコメディーとも言えよう。

この作家は初読だった。最近の人なのだろうか?取り立ててすごいわけではないものの、安定した筆致だし、かと言って軽薄や時代におもねるというところもない。

また、6編ともに明るく展開するため、気分転換には最適であろう。

また別の作品を読んでみたいところである。一方で、本作で描かれなかった暗い方向はどうなんだろう?本作は紙の書籍もいいけど、電子書籍で読書初心者に向いている作品である。書籍で読んだけど。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 一般小説
感想投稿日 : 2018年4月19日
読了日 : 2018年4月18日
本棚登録日 : 2018年4月18日

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