普段パッとしない、むしろ後ろ向きの人生を送っていた人が、謎の理容室で髪を切られ、髪型が変わることによって、人生がガラリと変わる短編6編。
製薬会社所有の美術館で働くOL。ある日、家に帰ると鍵が開いており、家の中で刃物を持った空き巣に遭遇する。幸い怪我はなかったが気が滅入ったため、髪を切りに行った所、知らぬ間にショートカットにされてしまう。そこから心機一転、空き巣に反撃を決心する。
昔「バカヤロー」や「フォーリング・ダウン」という映画が流行ったが、ああいう感じか。全ての作品は、取り立ててすごい話でもないが、スカッとする。それぞれがコメディーとも言えよう。
この作家は初読だった。最近の人なのだろうか?取り立ててすごいわけではないものの、安定した筆致だし、かと言って軽薄や時代におもねるというところもない。
また、6編ともに明るく展開するため、気分転換には最適であろう。
また別の作品を読んでみたいところである。一方で、本作で描かれなかった暗い方向はどうなんだろう?本作は紙の書籍もいいけど、電子書籍で読書初心者に向いている作品である。書籍で読んだけど。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
一般小説
- 感想投稿日 : 2018年4月19日
- 読了日 : 2018年4月18日
- 本棚登録日 : 2018年4月18日
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