未来のイヴ (光文社古典新訳文庫 Aウ 9-1)

  • 光文社 (2018年9月7日発売)
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本棚登録 : 197
感想 : 11

まさかこれの新訳が出るとは思ってもみなかった1冊が、この、『未來のイヴ』。
創元ライブラリー版で何度か読んでいるが、古典新訳文庫は、そのコンセプト通り、随分と読みやすくなっている。
また、創元版では、主人公である割に影が薄かったエジソンが、存在感のある人物として浮かび上がってくるところは良かった。創元版は兎に角、ハダリーの存在感が凄いのだ(そこがいいのだが)。
但し、齋藤磯雄訳にはあった、正に夢の中にいるような雰囲気は、新訳からは感じられない。寧ろもっとドライで、現代のSFに通じる雰囲気が強い。個人的な好みとしては、リラダンは幻想の中にあって欲しいので、矢張り齋藤磯雄訳の方が好きである。
これから『未來のイヴ』に手を出そうとする向きは、是非、古典新訳文庫と創元ライブラリー、両方買って読み比べて欲しい。そして東京創元社に全集復刊の希望を(ry

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年11月1日
読了日 : 2018年11月1日
本棚登録日 : 2018年9月8日

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