D.H.ロレンス幻視譚集 (平凡社ライブラリー)

  • 平凡社 (2015年9月10日発売)
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本棚登録 : 53
感想 : 3

『息子と恋人』『チャタレイ夫人の恋人』で知られるD・H・ロレンスの幻想短編集。ロレンスと幻想小説という、なかなか結びつかない組み合わせが面白い。とはいえ基本的に写実主義の作家ではあるので、幻想といっても妙にリアリティがあるのが面白い。
怪奇小説じみたモチーフを扱ってはいても、人間関係の機微で読ませる『喜びの幽霊』や、島という場所に、過剰に執着する人間心理が寧ろ恐い『島を愛した男』、全編にわたってゆるやかな破滅の気配が漂う『もの』など、いっぷう変わった怪奇小説と言える短編が好みだった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年9月28日
読了日 : 2015年9月27日
本棚登録日 : 2015年9月14日

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