世界史の授業で世界大戦について習っています。
私たちの世代は戦争を全く知りません。当時の考え方など、教科書を数ページ読んだところで理解できたとは言えません。でもいつかはちゃんと知りたいと思っていたので、良いタイミングだと思いました。
この本について賛否両論あるということに、とても驚きました。
批判される点として、反戦のふりをした戦争肯定作品だ、戦争を美化していると言われているそうです。
実際に読んでみて、そんなことは微塵も感じませんでした。
戦争の話なのは勿論ですが、この作品は宮部さんの生き方にもっと注目するべきだと思います。
肯定側を擁護するつもりはありませんし、戦争なんかしない方が良いと軽々しく言うつもりもありません。
作者さんはこの作品が賛否両論になることを当然わかっていたはずです。それでも永遠の0を書いたのはなぜでしょうか。伝えたかったこととはなんでしょうか。文庫600ページに及ぶ、大量の文献から、作者さんは相当の努力や熱意があって取り組んでいたことを想像するのは容易でしょう。
ここから私の独断と偏見になりますが、逆に賛否両論、様々な意見を交わして欲しいと考えていたとも思えます。現代の人にとって戦争とは未知です。勿論私も。人間は知らないことに対して恐怖を感じるものです。ですが、知らないまま時が過ぎると、必ず過ちを犯す時が来ます。また、忘れた時もです。忘れないため、知らない人が居ないようにと、戦争から数十年経った今も戦争について熱く語る人たちがいて、TVや新聞でも定期的に目にするのです。
知らぬが仏という言葉がありますが、全くそんなことはありません。戦争について、いや、どんな些細なことでも目を向けて、生きる大切さをこの本を読んで学びました。
全ての人に読んでもらいたいですが、特に戦争について知らない世代に読んで欲しい。
戦争の残酷さ、昔の日本人の考え方を目に焼き付けて欲しい。そして、個々人の意見を沢山の人に共有して欲しい。
(追記)
調べていたら、「黒い雨」という邦画も戦争について勉強になるそうです。永遠の0より残酷な表現だそうです。
機会があれば…いや、近いうちに必ず観ます。
- 感想投稿日 : 2023年11月18日
- 読了日 : 2023年11月18日
- 本棚登録日 : 2023年8月24日
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