昭和史講義2: 専門研究者が見る戦争への道 (ちくま新書 1194)

制作 : 筒井清忠 
  • 筑摩書房 (2016年7月5日発売)
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感想 : 11

前作よりは興味深く読めた。問いの立て方に工夫があり、結果的にあらたな観点による叙述があったからか。とは言っても、研究仲間のヨイショ感は否めないし、新史料が発見されない限りにおいては通説を覆す解釈を提示して勝負せざるを得ない歴史学者の限界も感じられた。
新たな発見としては、政党政治の継続を図り、ポスト犬養として鈴木喜三郎で決定していた西園寺が、昭和天皇の意向により直前になって決定を覆したという事かな。昭和天皇も思い切り強く出ればそれなりに政治を動かす事はできたわけで、この辺の個々の意思決定に関してはもうちょっと研究がされてもいいような気もするが。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年8月31日
読了日 : 2018年8月31日
本棚登録日 : 2018年8月30日

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