検察側の証人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房 (2004年5月14日発売)
3.95
  • (72)
  • (114)
  • (75)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 994
感想 : 82
4

クリスティの戯曲で、映画「情婦」の原作。どんな話かというと、ある青年・レナードが、懇意にしていた老婦人を殺害した罪で逮捕される。レナードは、弁護士であるウィルフリッド卿に弁護を依頼するが、検察側の証人として現れたレナードの妻は、レナードに圧倒的不利となる証言を行う……、という内容。タイトルからも分かる通り、法廷サスペンスです。

先に映画を見てしまったため、ストーリー展開も結末も知ってはいたのですが、それでも面白かった。見事としか言いようがない。さすがミステリの女王。古い作品ですが、今読んでも、まったく古さを感じさせない、極上のサスペンス。読みやすさもピカイチ。

ただ、正直に言うと、映画の方が面白かった。このストーリーは映像で見るのが一番。もう少しいえば、戯曲で見たかった。戯曲で見たら、もっと驚きがあったはず。それだけが残念……。

欠点は、映画のタイトル。『情婦』。誰だよこれ考えたやつ。アホでしょ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ・サスペンス
感想投稿日 : 2015年5月19日
読了日 : 2015年5月11日
本棚登録日 : 2014年2月19日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする