長らく気になっていた映画。たしか公開時のタイトルは「デスレース2000年」だったはずだけど原題の「デスレース2000 (Death Race 2000)」に変わっている。ハリウッドで、このロジャー・コーマンの製作した怪作をリメイクして「デスレース3000 (Death Race 3000)」を作ることが決まったからだろうか。「2000」は、1975年の製作段階では近未来を描いたものだったが、舞台の2000年は既に遠い昔になってしまっている。
主役の「満身創痍」のマスクド・レーサー、フランケンシュタイン(判りやすい名前!!)を演じるのが「燃えよ! カンフー!」に出た薄毛のデヴィッド・キャラダイン、敵役の「馬鹿丸出し」マシンガン・ジョーが「ロッキー」でブレイク直前の若きシルヴェスター・スタローン。そのせいかDVDのジャケットに「シルヴェスター・スタローン×デヴィッド・キャラダイン」と、主役がスタローンであるかの如く書かれてしまっている。憐れなキャラダイン。
独裁者米国大統領が主宰するレースは、5台の参加マシンがNYからLAまでの(DVDのジャケットにはLAからNYまでと、何故か逆になっている)公道を競争するというものであるが、単に順位を競うだけでなく途中で轢き殺した人間の数やスペックで加点が与えられる。まさしく「デスレース」。人命無視もいいところの凄まじい内容になっている。
荒木飛呂彦「スティール・ボール・ラン」が始まって暫くして、このレースの背後には、大統領が黒幕としていることがわかったとき、実はこの怪作「デスレース2000年」の内容が頭を過ぎったのだった。
- 感想投稿日 : 2008年4月19日
- 本棚登録日 : 2008年4月19日
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