金子勝が、経済学のいいところは最後には現実主義的に物事を見れるところだって言っていたけれど、まさにそんな感じの本だった。
今の日本は都市部から多く税金をとっていて、それを受益しているのは地方ばかりという状態であり、国として経済発展するためには都市部に税金をつぎ込むべきだと著者は提案し、そのための地方の市町村の統廃合はある程度しかたないとさえ言っている。
確かに地方自治体は財政の面では国からの圧力に雁字搦めらしいが、今地方自治の独立を唱っている橋本知事や東国原知事らに代表される地方自治体の声は、日本全体の発展を考えてのことなのかどうかが問題だと思う。彼等の発言を聞いていると、自分の地域の発展のみを考えているようにしか思えない。この本によると、財政面での独立をすると、国からの補助金の減額や地方債を国が肩代わりすることをやめたりで、自己責任が主な考えとなり、地方の財政はより厳しくなるのではないでしょうか。
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- 感想投稿日 : 2009年11月25日
- 読了日 : 2009年11月18日
- 本棚登録日 : 2009年11月18日
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