アハメドくんの いのちのリレー

  • 集英社 (2011年8月26日発売)
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本棚登録 : 182
感想 : 38
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英語や数学や情報が必要ない、とは言わないが、英単語覚えるよりも、数学の問題が解けるよりも、プログラミングができるよりも、それよりも知っておいた方がいいことってのは確実にたくさんあると思う。

イスラエルの狙撃兵に撃たれて脳死状態になったパレスチナの少年アハメドくん。
そのアハメドくんのお父さんイスマイルさんは、敵国であるパレスチナの少年少女たちにアハメドくんの臓器を提供することを決意した。

2005年にそうした事実があったことをいったい何人の日本人が知っているのだろう。
イスラエルとパレスチナという未だに争いを続ける二国の間に、憎しみを超えた心の交流があったという事実をどれだけの日本人が知っているだろう。

良い本に出会えたと思う瞬間、その一つには普通に生活していたらなかなか知り得なかったことを感じることができたときがあるだろう。
今日もまた間違いなく良い本に出会うことができた。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 随想・エッセイ
感想投稿日 : 2023年5月13日
本棚登録日 : 2023年5月13日

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