『全体主義の起源』『人間の条件』『革命について』そして最晩年の『精神の生活』とそれを補完する「カント政治哲学講義」をとりあげ、その思想の「もどかしさ」がもつ魅力を、著者自身の明快なことばで解説しています。
「序論」には、「アーレント理論の“忠実な解説”は放棄して、アーレントの思想の中で特に重要だと私が思っている内容を、現代日本でもお馴染みの政治・社会問題にやや強引に引き付けながら紹介していくことにしたい」と書かれていますが、そこまで強引な解釈をおこなっているようには感じられず、むしろ現代社会のなかに具体例を探しながら、わかりやすく解説している本だと思います。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
政治・経済・社会
- 感想投稿日 : 2016年9月13日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2016年9月13日
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