初☆乙一さんだ~!わくわく♪ と読み始めたら
8篇のうち、2篇は娘と並んで号泣した映画の原作となった短編、
もう1篇は、何かのアンソロジーで読んで
「おお!乙一さんの他の作品、機会があったら読んでみよう!」
と思った作品で、思わず自分の記憶中枢に
「もっとがんばりましょう」のハンコを押したくなったりしましたが。。。
人と接することが苦手な少女が頭の中に創り上げた
架空の携帯電話に突然かかってくる電話、
その電話が導く運命的な出逢いが切ない『Calling You』
他人が痛い思いをするのを見ていられず、傷を我が身に引き受けてしまうアサトと
不器用な優しさで彼を守ろうとする「オレ」の絆が
『幸福な王子』の王子とツバメを思わせる『傷』
知り合いの誰もいない土地に引っ越し、孤独に死ぬことを夢見る青年に
亡くなったその部屋の元住人の幽霊と白い子猫が
締め切ったカーテンを開けて風を入れ、否定してきた世界の一部となって
生き続けることを決意させる『しあわせは子猫のかたち』
などなど、乙一さんが用意してくれるちょっと不思議なシチュエーションが
どれもこれも私好みで、うれしくなってしまいます。
それにしても、『Calling You』にしろ、『傷』にしろ、たった50頁ほどの短編なのに
「これを映画にしたい!」と思わせてしまうなんてすごいなぁ。。。
またまた追いかけたい作家さんが増えました♪
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
あ行の作家
- 感想投稿日 : 2012年9月6日
- 読了日 : 2012年9月5日
- 本棚登録日 : 2012年9月6日
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コメント 2件
マリモさんのコメント
2012/09/07
まろんさんのコメント
2012/09/07