「コーランは神の言葉であると同時に神の音楽でもある。」
とてもわかりやすく読みやすい。阿刀田さんの言葉やジョークや表現は、時代をかんじずにはいられず、たまにちょっぴりはずかしくなっちゃうけれど、愉快でたのしい。
コーランの引用部分の訳も、そのままなのかちょっとふざけてるのか、わからない。あるいはアラーがユーモアあふれたかたなのかもしれない。
読んでいると、コーランは民族の掟といったかんじだった。旧約聖書は歴史、新約聖書は哲学、コーランは法律、のような。
最終章は「聖典の故里を訪ねて」という阿刀田さんがサウジとヨルダンを訪ねたときの旅の記録や、他のイスラム圏についてのあれこれが綴られていて、とても興味深くたのしかった。
あぁ、満天の星の下、岩のドームを眺めながら、アラビア語で、神の音楽であるコーランが詠じられるのを聴けたなら。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年3月17日
- 読了日 : 2024年1月30日
- 本棚登録日 : 2024年3月17日
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