めちゃくちゃ面白かった。
この三ヶ月間、「村上春樹を読もう月間」として自分で掲げてきて、ノルウェイの森、海辺のカフカ、羊をめぐる冒険、ダンス・ダンス・ダンス、ねじまき鳥クロニクル、騎士団長殺し…と新旧の有名作を読んできた。
その締めくくりとして、この1Q84シリーズを読み始めたけど、村上春樹がとうとう本気出してきた感じがしてすごくワクワクした。
ドストエフスキーが書いたような総合小説を目指して彼はこの物語を書き出したらしいけど、まさに。
相変わらず不思議な雰囲気は漂っているけど、海辺のカフカや初期三部作に比べれば、彼が伝えたいメッセージはかなり明確に示されている気がする。村上春樹の小説ってやっぱり「愛する人が死んだどうしようもない悲しみ」っていうところが大きくテーマに掲げられている気がしていて、それはそれで別に構わないんだけど、もう全ての小説で人が死にすぎていて、「わかったわかった!この人も死ぬのね!」って思ってちょっと辟易していた部分はあり…(そしてちゃんと死ぬ)
でも1Q84は比較的その色は薄く、今まで全く切り込んでこなかった「宗教」に大きなテーマが置かれている。チェーホフの言葉じゃないけど、彼が物語の先々でどういうふうに問題を「提示」するのかすごく楽しみ。
あ、後あゆみ死にそうだなーって感じがします。笑
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ベストセラー
- 感想投稿日 : 2023年5月7日
- 読了日 : 2023年5月7日
- 本棚登録日 : 2023年5月7日
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