たぶん中学生の頃だと思うが、科学の発達(人間が利便性を追求したこと)によって引き起こされた公害、自然破壊こそ、その科学の力で解決、自然を回復させれば良いと思っていた。
「東京 消える生き物 増える生き物」に続いて読んだ本書でも、その信じた科学の力の結果が、巨大地震(津波)、原発事故といわれ、グウの音もでない。
自分が、子どもの頃に夢見た未来とはここに描かれたような未来ではなかったような気がする。(「少年少女昭和ミステリ美術館」の時と同じで、記憶はあまりはっきりとしない。放課後に、児童館の図書コーナーにおいてあった本を読んでいたと思う)。どちらかというと、実現可能な近未来であり、小学校高学年や中学生になってからの記憶であるような気がする。
それは小学校の高学年の頃に購読していた学研の『科学』に載っていたスペースシャトル(確か高校1年の頃に実現)であったり、30年かかってやっと開通した日暮里・舎人ライナーであったり、TVアニメ”未来警察ウラシマン”で見た旧型システムになった新幹線が走る都市=現在の新橋駅SL広場から見るシオサイト、といった光景である。そういった意味では、昔TVで観た映画の中に登場した口述筆記をするタイプライターが本書で扱われる未来に一番近いのかもしれない。
以下、引用省略。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
2012年に読んだ本
- 感想投稿日 : 2012年7月7日
- 読了日 : 2012年5月2日
- 本棚登録日 : 2012年7月7日
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