新装版 竜馬がゆく (8) (文春文庫) (文春文庫 し 1-74)

著者 :
  • 文藝春秋 (1998年10月9日発売)
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本棚登録 : 6136
感想 : 344
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8巻を1ヶ月ちょっとで読み切りました。
数年前に大河ドラマ「龍馬伝」を見ていたので
基本的に登場人物はその時の雰囲気で頭に思い描いていました。
しっくりくるような来ないような。
饅頭屋は大泉洋だったと思うので見た目と一番ギャップが
あったように感じましたかね。

昔氷川清話という勝海舟の語った話をまとめた本を
読んだのですが、その時は坂本竜馬はあまり出てこず
西郷南州がとにかく凄かったみたいな語り口だったので
実際のところ途中で暗殺されたが故に竜馬は実際以上に
持ち上げられたのではなど色々考えていたのですが
この長編物語を読む限り坂本竜馬は幕末で唯一無二の存在ですね。
幕府だ藩だと小さい議論しかしていなかった人々の中で
一人日本という国のことを考えてずっと行動し続けていた
というところに素直に感動しました。
また、よく竜馬が心の中で語る言葉に勝ち過ぎは良くない
というのがあり、議論などで相手を完膚なきまでに叩き伏せることを
ついついしがちですがそんなことをしても建設的ではない
というようなニュアンスでした。
常に大局を見て結論を出そうとする人柄がよく現れていると感じました。

物語の終盤はいつ殺されるかこちらがヒヤヒヤしながら
読んでいたのですが、江戸時代を終わらせるための
仕事はやり切った上で暗殺されていたのだなと改めて思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年7月1日
読了日 : 2018年6月25日
本棚登録日 : 2018年6月17日

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