ノアの宇宙船 (花とゆめCOMICS 清水玲子傑作集)

著者 :
  • 白泉社 (1985年1月1日発売)
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感想 : 6
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帰省中に再読。表題作「ノアの宇宙船」は、宇宙船内の事故で一時的に記憶が14歳に戻ってしまった機関士のジュニアと、恋人ロイのお話。ジュニアのお目付け役でジャックもゲスト出演(※スターシステム)

表題作よりむしろ私のお気に入りはロボットのジャックの初主演作品にしてその後のシリーズに繋がる「メタルと花嫁」あまりにも名作すぎて何度読んでも泣く。

自分自身もアンドロイドと自覚のないほど精巧な人間型アンドロイドのジャックは、マフィアに埋め込まれた偽の記憶を信じて暗殺を引き受けるが、ターゲットの娘エルに恋してしまう。しかしエルの傍には彼女の幼い頃から仕えるアンドロイドのJがいて・・・。

古今東西、ロボットやアンドロイドが人間と恋をする話は数多あるし、機械に果たして恋愛感情のみならず感情は芽生えるのかという問いかける作品も数多あるけれど、これはその最高峰だと個人的には思う。

ジャックの不憫さはどの作品でも不動、結局エルとJの駆け落ちに手を貸してしまうところなどは、その後の「お人よし」ロボットのジャックの原点だなあと思う。そして80年代の作品だというのに清水玲子の絵の美しさよ。当時からアールヌーヴォー調で時代を超える普遍的な美しさ。

「ヒュ-ネラル・マーチ」は珍しく日本が舞台のラブコメだけど、ちょい役でジャックも出演。

※収録
ノアの宇宙船(1985)/メタルと花嫁(1985)/ヒュ-ネラル・マーチ(1984)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  ○清水玲子
感想投稿日 : 2020年1月9日
読了日 : -
本棚登録日 : 2020年1月9日

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