『我が家の問題』を先に読んでしまったので、後からこちらを。
六つの家族の姿を描く短編集。
「ここが青山」が、一番好き。
突然会社が倒産し、主夫になったサラリーマンの話。裕輔が楽しそうに主夫をやっているのもいいが、即働きに出ることにした厚子もすばらしい、ナイス夫婦。それぞれが自分に合った方法で、家族を盛り立て、笑っていられる自然さがいい。
でも、まだこんな男性は少数派だろうなぁ…
「家においでよ」は、妻が家を出て行ったのを機に、一人暮らしを満喫し始めた正春と、そんな暮らしを羨んで入り浸る夫たちの話。
オチはちょっとファンタジーすぎるかも。別居した途端こんなことになってたら、むしろ離婚の決意を固める。
「妻と玄米御飯」は、ロハスを提唱するセレブ夫婦の影響を受けてあれこれ凝り始めた妻と、N木賞作家の夫の話。双子の息子たちのやんちゃっぷりがイイ!
これが『我が家の問題』の「妻とマラソン」の前日譚ですね。
ほとんどがなぁんだ、良かったね〜という感じで、さらっと楽しめる。
うーん、経済的な悩みがないと悩み事も呑気だね…とちょっと思ってしまったが、それをわきに置いて、力が抜けるのを楽しむこと。
シリーズ三作目もあるようなので、また「読みたい」に登録。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国内作家
- 感想投稿日 : 2021年2月21日
- 読了日 : 2021年2月16日
- 本棚登録日 : 2021年2月7日
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