戦争の経済学

  • バジリコ (2007年10月30日発売)
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「 戦争の経済学 」 戦争経済学の本。戦争により経済を成長させたアメリカのしたたかさ、日本の無謀さが 際立つ内容だった


主なテーマ
*第一次世界大戦、第二次世界大戦、朝鮮戦争がアメリカ経済に有益に働いた理由
*ベトナム戦争以後は 有益とならなかった理由
*戦争別の戦死者の人命価値の金額
*自爆テロ、核兵器の経済合理性
*平和維持活動、徴兵制の非効率性
*軍縮により経済が成長し、貿易の拡大が戦争を減らすことの検証


戦争が経済的に有益となる条件
*戦争前の経済成長率が低く、遊休リソース(土地、資本、労働)がたくさんある
*戦時中に巨額の政府支出が続く
*自国が戦場にならず、期間が短く、資金調達が円滑


戦争経済学
*軍事支出→経済成長や失業率改善→インフレ
*軍事支出のための資金調達〜増税、非軍事支出の削減、紙幣と債券の発行



アメリカの一人あたりの人命価値
第二次世界大戦時750万ドル、ベトナム戦争時1515万ドル、湾岸戦争時5932万ドル

徴兵制は 軍人の資質がなく、他の仕事についた方が経済を良くする人物も軍人にしてしまうので 非効率


第二次世界大戦当時、日本は 一人当たり GNPが 3倍近く大きいアメリカに無謀な戦いをしたことに驚いた









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感想投稿日 : 2021年11月21日
読了日 : 2021年11月21日
本棚登録日 : 2021年11月19日

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