のすりの巣 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2005年4月21日発売)
3.40
  • (18)
  • (97)
  • (113)
  • (24)
  • (3)
本棚登録 : 1006
感想 : 76
5

「鵟(のすり)」とは小型あるいは中型の鷹の仲間だそうで、つまりは「百舌」と同様、鳥の名前ですね。
とはいえ、本作も百舌の出てこない百舌シリーズです。

暴力団の絡む麻薬や拳銃が、「ノスリのだんな」と呼ばれる男に強奪される凶悪事件が起こり、探偵としてのとある調査中に、巻き込まれるような形でその事件に関わることになった大杉。
一方、美希は警察内外で派手な男性関係があるという「洲走かりほ」という公安の若い女性刑事を事情聴取していた…

煽情的なカバーイラストからも察せられるとおり、今回の敵は、若くて頭も切れ、蠱惑的でしたたかな女です。
美希や大杉を相手に一歩も引かないどころか、何度もたじろがせるほどのやり手です。
ストーリー自体は、色っぽさよりも、やはり血と暴力なのですが、物語への引き込まれ具合はいささかも衰えてない、いやもうすごいシリーズですね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 逢坂剛
感想投稿日 : 2019年3月17日
読了日 : 2019年3月1日
本棚登録日 : 2019年2月10日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする