リハビリ医から医療経済学者へ転向した二木立先生の本。
第五章には二木先生の勉強の技法が書かれている。Economist、NEJM、JAMA、新聞6紙、等々、先生の読書量に驚かされる・刺激される。臨床医時代から毎日2時間の社会科学の勉強、1時間の英語の勉強、休日には8時間の独習を自らに課していたなんて・・・なんて向上心が強くマゾヒスティックな。負けてらんねえ。
『医療経済学』のあとがきに二木先生が臨床医から医療経済学者になったいきさつが書かれているとのことだが、この本なかなか手に入らない(泣)。

抜書。
夏目漱石「科学者哲学者もしくは芸術家は道楽的職業」(『私の個人主義』より)、なんていい職業だ。
シラー「青春の夢に忠実であれ」

2017年10月23日

読書状況 読み終わった [2017年10月23日]

人間も動物。動物の本能の上に人間的な機能の脳が重なっている。
認知症の方々に敵意を持たれずにケアするということは、人間の中の動物的な本能に対して快い働きかけをするということ。
認知症に限らず、どんな人に接するにも応用が効く、とても普遍的な技術。
YOUTUBEなど動画の方が文字情報よりも説得的。
顔を見る、視線を掴みに行く、自分が行うケアを言葉に出す、触れるときは広く、ノックして反応があるまで入らない、合意が得られなければあきらめる、あなたと話しにやってきましたと導入する、マスクしない、笑顔、ポジティブな感情記憶を残す、大げさにジェスチャーする、再会の約束をする、等々。
人と人と接するとき当たり前と思われる内容も含まれるが、どうしても忙しいと、やらねばならないタスクに追われていると怠りがちになる。
認知症患者に好かれる人は、全人類(全動物)に好かれると思う。そう考えていこ。

立つことのメリットとして骨荷重、筋力、循環、肺容積が上昇する等々があげられるので、1日20分立っていれば寝たきりにならないという話が出てくる。
原著論文が知りたい。

2017年10月22日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2017年10月22日]
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