と言う事で先にあやかし草子を読んでしまい、慌てて三鬼を読んだ。
なるほど、青野先生はこんな唐突に去っていったのね……
富次郎登場の経緯もわかりました。
お話しは「食客ひだる神」がとても面白くて心が温まる話だった。神様をダイエットさせるとは、さすが宮部さん!
このだるま屋の夫婦がおおらかで欲が無く本当に気持ちがいい。そして出てくるお弁当がいちいち美味しそうで食べたくなって困る。そりゃ神様も太る訳だ(笑)
「迷いの旅籠」はよくある話かなぁと思ったが、亡者と旅籠に現れた人影とは違うという事が気になる。そして迷う事なくあちらに行ってしまった貫太郎はどうなったんだろうか?
「三鬼」は一番悲しい話だった。貧しさ故に鬼を呼ばざるを得ない境遇。そしてそれを変えようともしない上役。知ろうともしない殿様。胸が塞がれる。
「おくらさま」恐ろしい。守り神と崇めていたと思ったモノがむしろ呪いであったと。そもそもの原因が中途半端にかけた温情がむしろ残酷な仕打ちだった事にあるとは、人生って難しい。色々考えさせられた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年2月24日
- 読了日 : 2020年2月24日
- 本棚登録日 : 2019年10月21日
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