米原万里さんのことは"ロシアに精通した方"と思っていたので
お住まいもきっとロシアと想像していまたら
プラハで暮らしてたことがおありだったとここで初めて知りました。
そしてこちらの著書
「嘘つきアーニャと真っ赤な真実」は
そのプラハにお住まいだった頃(小中学校時代)の思い出の物語と
日本に帰国されてから約30年後、中東欧紛争の影響で音信の途絶えてしまった
懐かしい友の消息を訪ねる旅の手記です。
元はギリシャ人で、チェコスロバキア(当時)には5歳の時に
一家で亡命してきているリッツァ。
ルーマニア人だけど、生まれはインドのデリーで育ったのは北京。
パパが大使で、五歳のとき、毛沢東にだっこしてもらったこともあるという
アーニャ。
母国ユーゴスラビア連邦(当時)ベオグラード市についての歴史を
冷静に淡々と事実を突き放して語るヤスミンカ。
そしてマリ...。
中東欧紛争の真っただ中をどこでどう生きているのだろうかと
気に病まずにはいられない三人の友。
また会いたい...と万里さんの心を突き動かすバイタリティには
感慨深く胸打たれました。
三人の友達との懐かしい思い出物語の中で心和んだのは
「白い都のヤスミンカ」
ヤスミンカが話してくれた祖国の白い都のお話が好きです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年10月6日
- 読了日 : 2017年9月10日
- 本棚登録日 : 2017年10月5日
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