「本を守ろうとする猫の話」を読んで、よし海外文学も読んでみようと思った矢先、本棚にいたのがこの本。
グレーゴルが変身した大きな幼虫は一体何を表しているんだろう。
最初、幼虫はグレーゴルとして扱われていた気がする。それ故に、父と母はその姿に向き合えなかったし、グレーテは部屋の掃除をしていたのかもしれない。
グレーゴルの人間としての意識が徐々に失われていくのに比例するように、家族もだんだんグレーゴルではなくただのケダモノとして扱う決意を固めていったように感じられた。
そして3人は、グレーゴル抜きで生きていく基盤を固めていくことになる。
人間の対応力と適応力の物語、と考えてしまったら、あまりにグレーゴルに対して不憫だが、私は今その解釈が1番しっくりきている。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年4月15日
- 読了日 : 2024年4月15日
- 本棚登録日 : 2024年4月15日
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